1. 予防接種を適切な時期にうけましょう
    お母さんが赤ちゃんにプレゼントした病気に対する抵抗力(免疫)は,百日せきや水痘(みずぼうそう)では生後3カ月までに,麻しん(はしか)やおたふくかぜでは生後12カ月にはほとんどが自然に失われていきます。そのため,この時期を過ぎますと,赤ちゃん自身で免疫をつくって病気を予防する必要があります。その助けとなるのが予防接種です。
     子どもは発育と共に外出の機会が多くなり,感染症にかかる可能性も高くなります。予防接種には病気ごとそれぞれ接種に適した時期があります。標準的な接種期間に受けましょう。病気から守るためのものですのでできるだけ早く免疫をあげることが必要です。最も有効な手段である同時接種を科学的根拠から強くおすすめします。 しかしながら単独接種のみでのスケジュールを希望される方もおられます。当院では最近ワクチン枠が非常に混雑しており、大変心苦しいのですが接種スタート時に単独接種でのご予約は現在休止中です。
  2. 理想的なワクチンスケジュール
    生後2ヶ月からヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチン、B型肝炎ワクチンを接種します。生後3ヶ月からは4種混合が加わります。BCGは生後5ヶ月を過ぎてから受けます。1才過ぎてなるべく早くに、MRワクチン、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンと4種混合の追加接種を受けましょう。
    (参考)0歳のワクチンスケジュール(VPDを知って子どもを守る会)
         7歳までのワクチンスケジュール(VPDを知って子どもを守る会)
  3. 予防接種に行く前のチェック
    1)お子様の体調はよいですか。
    2) 今日受ける予防接種について理解していますか。
      わからないことがあれば,質問をメモにしておきましょう。
    3) 母子健康手帳は持ちましたか。
    4) 予診票の記入はすみましたか。
  4. 接種後の注意点
    • 接種後は激しい運動は避けてください。できるだけ室内で遊びましょう。
    • 接種後1時間を過ぎれば入浴できます。
    • 接種部位は強くこすらないようにしてください。
    • 不活化ワクチン(ヒブ・B型肝炎・四種混合・肺炎球菌・日本脳炎など)では24時間、生ワクチン(BCG・MR・水痘・おたふくかぜなど)では3週間、お子さんの様子に変わったことがないか、よく観察しておいてください。
  5. それぞれのワクチンの説明 (平成29年2月21日改定)
    おたふくかぜ
    1歳を過ぎたらどの年齢でも接種できます。MRワクチンの2回目と同時期に2回目を受けるのがしっかりと免疫をつけるために必要ですが、 平成28年度はここ4-5年で一番流行しておりますので、2回目接種を早めに接種される方もいらっしゃいます。世界では、2回接種がおたふくかぜワクチンの標準的な受け方です。

    おたふくかぜにかかると100人に1〜2人が無菌性髄膜炎(頭痛・嘔吐・けいれん)で入院となります。6000人に1人が髄膜脳炎、思春期以降にかかると男性の20-30%に睾丸炎を女性の7%に卵巣炎を起こします。1000人に1例程度が難聴を合併し、永続的な障害となります。
    B型肝炎 3回接種
    どの年齢からでも開始できますが、生後2ヶ月からがおすすめです。4週間隔で2回、その後1回目の接種から20週以上あけて3回目を接種します。 1回接種量は10歳未満0.25ml、10歳以上0.5mlです。

    B型肝炎は、母子感染以外にも、学校、保育施設、家庭、運動部において、知らない間に感染した(つまり原因不明の)事例が多数報告されています。汗、唾液、涙からも感染します。日本では、B型肝炎ウイルスの感染者は実に約100万人(約100人に1人)と推定されています。B型肝炎ウイルスは長期間にわたり肝臓に住みつき(慢性化・キャリア化)、肝硬変や肝臓がんの原因となります。 WHO(世界保健機関)では、世界中の子どもたちに対して生まれたらすぐにこのワクチンを国の定期接種として接種するように指示し、ほとんどの国で定期接種になっています。

    日本でも平成28年10月から定期接種(無料)となりました。
    ロタウイルス
    お子さんに嘔吐と下痢を主症状とする胃腸炎を起こします。5歳までにほぼ全員が一度は罹患するといわれています。乳幼児の胃腸炎では最大級で症状が急に悪化することもまれではありません。けいれんや脳症を起こすこともあります。口からのむ甘いワクチンです。
    →ロタ(ロタリックス:1価)2回接種
    生後6週から初回接種を開始し、少なくとも4週間以上の間隔をあけて2回目を接種します。遅くとも生後24週(6ヶ月)までに完了させます。ただし、初回接種は生後14週6日までに行います。
    →ロタ(ロタテック:5価)3回接種
    生後6週から初回接種を開始し、少なくとも4週間以上の間隔をあけて3回接種します。3回目は生後32週(8か月)までに完了させます。ただし、初回接種は生後14週6日までに行います。
    ヒブ 1〜4回 
    生後2ヶ月から。1回目の接種年齢により、接種間隔と回数がかわりますので要注意です。
    なお、初回接種は生後12か月に至るまでに行います。 
    *生後2ヶ月から6ヶ月:4回
     4週間以上の間隔で2回目、3回目を。3回の初回接種終了から7ヶ月以上あけて4回目(追加接種)
    *生後7ヶ月から1歳未満:3回
      1回目から4週以上の間で2回目。2回の初回接種終了から7ヶ月以上あけて3回目(追加接種)
    *満1歳から5歳の誕生日前日まで:1回のみ。
    初回接種を1歳までに完結できなかった場合は、最終接種から4週間以上あけて追加接種。
    細菌性髄膜炎はかかった子どもの半数以上が0歳の赤ちゃんです。病気が重いだけでなく早期診断が難しく、抗生物質(抗菌剤)が効かない菌も多いので、早めに接種しましょう。
    肺炎球菌(13価)1〜4回
    生後2ヶ月から。1回目の接種年齢により、接種間隔と回数がかわりますので要注意です。
    *生後2ヶ月から6ヶ月:4回 
     4週間隔で2回目、3回目を。3回の追加接種終了から60日以上あけてかつ、1歳をすぎたら4回目(追加接種)。初回2回目の接種が生後12か月をこえた場合、3回目は行わない。初回2回目、3回目の接種は生後24か月に至るまでに行う。
    *生後7ヶ月から1歳未満:3回
     4週間隔で2回目を。2回の追加接種終了から60日以上あけてかつ、1歳をすぎたら3回目(追加接種)。ただし、初回2回目の接種は生後24ヶ月に至るまでに行う。
     
    *1歳〜2歳未満:2回
     1回目から60日以上の間隔で2回目
    *2歳〜5歳の誕生日前日まで:1回
    細菌性髄膜炎はかかった子どもの半数以上が0歳の赤ちゃんです。病気が重いだけでなく早期診断が難しく、抗生物質(抗菌剤)が効かない菌も多いので、早めに接種しましょう
    四種混合(DPT−IPV) 4回
    三種(ジフテリア・百日せき・破傷風)混合ワクチンと不活化ポリオワクチンの混合ワクチンです。
    四種混合(DPT−IPV)は生後3ヶ月から開始できます。3週間以上の間隔をあけて3回接種します。3回の初回接種終了後、6か月以上の間隔をあけて1歳以上で4回目を接種します(追加接種)。
    1回接種量は0.5mlです。
    BCG
    お近くの保健福祉センターで接種してください。
    標準的な接種期間は、生後5〜8カ月です。
    生後12ヶ月未満(1歳の誕生日前日)まで定期接種可能。日程については、
    大阪市BCG日程をご参照ください
    MRワクチン
    1歳以上、2歳未満にT期接種を、小学校入学の前年にU期接種をすませます。
    みずぼうそう
    1歳を過ぎたらどの年齢でも接種できます。1回目から3か月以上経て2回目を受けるのがしっかりと免疫をつけるために必要です。 1歳以上3歳未満のお子様は2回定期接種の対象です。
    世界では、2回接種がみずぼうそうワクチンの標準的な受け方です。

    みずぼうそうに罹ると15歳以上と1歳以下で合併症のリスクが高くなります。合併症として、皮膚の細菌感染、脱水、肺炎、無菌性髄膜炎、脳炎があります。妊娠28週以前の女性が感染すると胎児に重篤な合併症を残すことがあります。
    日本脳炎
    3歳からの接種となっていますが、患者発生地域に住む児は生後6か月以上からの接種が推奨されています。1〜4週間隔で2回、2回の初回接種を終了後、6か月以上あけて3回目の追加接種。3回の接種で基礎免疫をつけたことになります。
    第2期:9〜12歳に1回接種します。
    >1995年(平成7年)4月2日生まれ〜2007(平成19年)4月1日生まれの方は、特例措置が適用されます。20歳まではワクチンを受けられます。
    >平成19年4月2日〜平成21年10月1日生まれの方も法令の接種スケジュールに基づき、特例措置がありますので、詳しくは当院までお問い合わせください。
    二種混合ワクチン(DT)
    11歳から13歳未満までに0.1mlを接種します。
    子宮頸がん
    →子宮頸がんワクチン(ガーダシル)3回接種
    小学校6年生〜高校1年生が公費対象年齢。2ヶ月間隔で2回接種します。1回目から6ヵ月後(2回目から3か月以上あけて)に3回目を接種して完了します。肩の筋肉(三角筋)に接種します。子宮頚がん発症の主要な原因である、発がん性ヒトパピローマウイルス(発ガン性HPV)の6型、11型、16型、18型、尖圭(せんけい)コンジローマ感染も予防するワクチンです。
    →子宮頸がんワクチン(サーバリックス)3回接種
    小学校6年生〜高校1年生が公費対象年齢。1ヶ月間隔で2回接種します。1回目から6ヵ月後(2回目から2か月半以上あけて)に3回目を接種して完了します。肩の筋肉(三角筋)に接種します。子宮頚がん発症の主要な原因である、発がん性ヒトパピローマウイルス(発ガン性HPV)の16型と18型の感染を予防するワクチンです。
    *現在、副反応に関して検討中であり、定期接種としては、積極的な接種勧奨を差し控えることになっています。
    インフルエンザ(1〜2回)
    生後6か月以上〜13歳未満では2回ずつ接種します。10月〜11月ごろに1回目を接種し、2〜4週間あけて2回目を接種するのがおすすめです。3歳未満は0.25ml、3歳以上は成人と同じ0.5mlを接種します。
    13歳以上は通常1回接種ですが、2回接種することもできます。

    毎年、流行するウイルスの型が違い、それにあわせてワクチンがつくられています。前のシーズンに接種していても予防効果は期待できません。インフルエンザワクチンは発病予防だけでなく、重症化予防として接種することをおすすめします。

    強い卵アレルギーの方はかかりつけの小児科医と相談してください。ごくまれですが、ショックやじんましん、呼吸困難などのアレルギー症状が現れることがあります。
  6. 任意接種のワクチンの価格(定期接種年齢の方は一部無料)
       任意接種料金表 H28.10月現在               税込料金
    B型肝炎(3回接種) 1回  5,400円
    ロタウイルス (ロタリックス 2回接種) 1回  12,960円
    (ロタテック  3回接種) 1回  8,640円
    水痘 (2回接種推奨) 1回  6,480円
    おたふく(2回接種推奨) 1回  5,400円
    風疹 6,480円
    MRワクチン(自費分) 8,640円

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